遺伝子組み換え作物とスーパー雑草

 

二回にわたって遺伝子組み換え作物について書いてきましたが、今回は

生態系に対する影響です。

除草剤ラウンドアップの有効成分である、グリホサートは通常は

遺伝子組み換えをしていない、あらゆる植物の生長点に作用して、その植物を

枯らせてしまうと書きました。

しかし、ラウンドアップを毎年、雑草が出るたびに散布しつづけた畑では

何が起こったか。

一部に、このグリホサートに耐性を持つ雑草(スーパー雑草と呼ばれています)

が現れ始めたのです。

アメリカではすでに、10種類ほどのスーパー雑草が確認されています。

研究者によると、大豆やトウモロコシと、雑草では種があまりにも

かけ離れているため、作物と雑草のあいだでの交雑は考えられないという

ことでした。

すると、雑草達は独自の進化をとげてグリホサートに対する耐性を獲得

したということになります。

一度、一部の雑草が耐性を獲得してしまえば、あとは同じ種類どうしなら

交雑するのは容易ですから、広がるのは簡単です。

ですから、現在アメリカやブラジル、アルゼンチンなどではこの

スーパー雑草が大問題になってきています。

もし、モンサント社などの企業がこれを枯らすものを開発しても、

また、それに耐性を持つ雑草が現れてと、結局はいたちごっこをする

だけになるでしょう。

北海道の畑作では、現在逆にどんどん除草剤の使用量が減る方向にある

のではないかと、私は考えています。(きちんとしたデータが無いので

私の感覚ですが。)

それは、北海道の農機具メーカーが「草カルチ」、「キューホー」など

非常に除草効果の高い除草機を開発してきたからです。

これらの、除草機をトラクターに取り付けて的確な時期にかければ、

昔のような手取り除草を、ほとんどしなくて済みます。

モンサント社のような巨大企業が何百億、何千億とかけて行っていることと

地方の農機具メーカーが、農家のためにと農家の意見を聞きながら知恵を

絞って、地道に開発してきた農機具。

トラクターの使用によるCO₂やNOx排出の問題はあるにせよ、人体や

環境にどのような影響が出るか、ほとんどわかっていない遺伝子組み換え

作物の栽培や、農薬の使用を続けること。

比較論になってしまいますが、どちらが農家や、消費者や、環境にとって

現時点でよりよいものかは、それほど考えなくてもわかるのでは、

ないでしょうか。

次回は、遺伝子組み換え作物に関しての最終回です。

日本政府がアメリカ政府からの圧力に負けて、日本でも遺伝子組み換え

作物が栽培できるような、環境づくりをしている証拠を見ていただきたい

と思います。