うるしかぶれの原因(一般説)

 

以前、喘息について書きましたが、今回から一般にアレルギー症状と

呼ばれるものについて、いくつか書いていきたいと思います。

まずは「うるしにかぶれる」ということについてです。

私は小さい頃から山に行ったりすると、うるしにかぶれることがありました。

一番ひどかったのは、青年海外協力隊に参加してパプア・ニューギニアに

行った時です。

日本を発ち、パプア・ニューギニアの首都ポートモレスビーに到着してから

数日後のことです。

私たち新人隊員は、地方から首都に出てきた協力隊員などが滞在するための

ドミトリーというところにいたのですが、その庭には大きなマンゴーの木が

1本ありました。

ちょうど私たち平成3年度1次隊が到着したときは、マンゴーの実が熟す

時期で、木になったまま完熟したマンゴーが、木の下にたくさん落ちて

いました。

私たち新人隊員は、そのマンゴーのあまりのおいしさに一人で2個3個と

食べていました。

私の体に異変が起こったのは、そのあとです。

手や顔にものすごい数の湿疹ができて、かゆくてかゆくてたまらないのです。

しかし、私には全く思い当たる節がありません。

次の日になっても湿疹はまったく収まらないため、協力隊の事務所に行き、

メディカル・コーディネーターに見てもらいました。

私を見て彼女はすぐに「あなたマンゴー食べたでしょ。」と一言。

マンゴーはうるし科の植物で、かぶれる人がいるということを教えて

くれました。

結局、かゆみ止めの薬をもらって帰りましたが、その後もかゆみは何日か

つづき、他の隊員がおいしそうにマンゴーを食べているのを指をくわえて

見ているだけという、辛い状況になってしまいました。

以前に蚊は結合組織に沈着しているタンパク質を溶かして吸っているのでは

ないかという私の説を書きましたが、それを書いている時にもしかすると

うるしかぶれも、同じような化学反応が体内で起こっているのではないかと

思い、調べてみました。

うるしにかぶれるというのは、西洋医学的に言うとⅣ型アレルギーの一つに

分類されています。

アレルギーは通常Ⅰ型からⅤ型に分類されており、私たちが普段良く聞く

タイプのアレルギーはⅠ型とⅣ型が、多くなっています。

全て書くと長くなってしまいますので、Ⅰ型とⅣ型だけを簡単に説明したいと

思います。(あくまでも西洋医学で一般的に説明されている内容です。

さらに詳しく知りたい方は、アレルギーに関して一般的に言われていることを

書いたホームページは、たくさんありますのでそちらをご覧ください。)



Ⅰ型アレルギー(即時型)


 IE抗体が関与している。抗原と接触後30分以内に最高の反応が起きる。

 気管支喘息、アレルギー性鼻炎(含花粉症)、食物アレルギー、アトピーなど



Ⅳ型アレルギー(遅延型)


 抗原に感作されたT細胞が、抗原と反応して生じる。

 金属アレルギー、接触性皮膚炎(うるし他)、ツベルクリン反応など



以上がⅠ型とⅣ型アレルギーの西洋医学的な説明です。

長くなってしまうので、私なりの体内での化学反応の説明は、次回に

書きたいと思います。