沈着物の成分(2)
前回は沈着物の成分でタンパク質のところまで書きましたので、今回は
そのつづきを書きたいと思います。
2、ナトリウム、カルシウムなどの無機塩類
(1)1つは私の経験ですが、わたしは時間のあるときに自分で自分の
体の沈着物を取り除きますが、こめかみのところ(解剖学的に
いうと、蝶形骨大翼付近)の余計なものを取っていると、必ず目が
しばしばとしてきて、目を開けて海に潜ったような状態に
なりました。
これは、タンパク質と結合していたナトリウムが溶け出してきた
結果だと思います。
(2)前回書いたゲルソン療法では、アルブミンと同様にナトリウムも
初めの1~2週間は大量に尿中に検出されるそうです。
これもタンパク質と結合していたナトリウムが、間質に溶け出した
結果だと思います。
ゲルソン療法は食事療法のみですが、これにオステオパシーを
組み合わせると、ナトリウムやアルブミンが尿中に検出される
期間が更に伸びると、私は考えています。
(3)次にカルシウムですが、これは骨の周囲にカルシウムが沈着した
骨棘というものができることがありますが、X線写真で見ると
この骨棘が骨から離れたところに、宙に浮いたような形で写って
いることがあります。
これは骨周囲の靭帯や、関節包などの結合組織中にタンパク質が
沈着し、その後このタンパク質にカルシウムが徐々に結合して
いった結果だと思います。
おそらく、他にもいろいろな物質が沈着しているとは思いますが、これらが
メインと考えてよいのではないかと思っています。
この沈着はいろいろな理由で起きますが、まずは物理的な衝撃をうけた場合を
考えてみたいと思います。
しかし、それを書くには私なりに考える炎症の原因を書かなければなりません。
私の考える炎症の原因を書くためには、血管、リンパ系の解剖学が必要に
なってきますので、次回から毛細血管、毛細リンパ管について書きたいと
思います。