痛みとは(2)
今回は痛みに関しての解剖学的な説明していきたいとを思います。
まずは感覚器に関してです。
3、皮膚および皮下組織にみられる感覚受容器
皮膚の感覚は触覚、圧覚、温、冷覚、痛覚などがありますが、それぞれに
対応する受容器は以下となっています。
・触覚 マイスネル小体
メルケル盤
ルフィニ小体
毛根神経叢
・圧覚 パチニ小体
・温、冷覚受容器
・痛覚 自由神経終末
4、痛覚の伝導路
・痛覚の伝導路には大きく分けて次の3つがある。
(1)外側脊髄視床路
四肢、体幹、頭部の知覚の伝導路
(2)自律神経系と並行する経路
内臓痛覚の伝導路
(3)三叉神経系
顔面および脳硬膜の知覚の伝導路
では上記の伝導路を図を使って説明したいと思います。
(1)外側脊髄視床路
受容器からの入力
↓
入った脊髄分節で反対側に交叉
↓
視床
↓
大脳皮質体性感覚野
(2)内臓痛覚の経路
内臓痛覚は交感神経線維と並行して走行し脊髄に入る。
これは内臓関連痛など、内臓-体性反射、体性-内臓反射
という現象の説明にもなっている。
チャップマン反射点もこの経路が関わっていると考えられる。
(3)三叉神経系(顔面の痛覚)
顔面からの痛覚
↓
三叉神経脊髄路核
↓
視床
↓
大脳皮質体性感覚野
以上が各種感覚の経路です。
次回は西洋医学的な疼痛の種類などについて説明していきます。