蚊は治療家?

 

 

 今回は、蚊に刺されるということについて考えてみたいと思います。


まず人の体を刺すのは、すべてメスの蚊だということは知っている方も

多いと思います。

これは、メスは産卵するために動物性の栄養が多く必要だからということに

なっているようです。

また、血液型でO型の人は刺されやすいなどと言われることもあります。

これも、いろいろな説があって恐竜の血液型は全てO型だったため、

その時の名残で、いまだに蚊はO型が好きなのだという説もあります。

ところで、蚊にさされる部位というのは肘、膝、くるぶし付近、指の関節

など「どうしてこんなところを・・・」と思うような場所を刺されることが

多くないでしょうか?

これから書く事は私が蚊にさされた時にその部位を調べて考えた推測です。

それは、蚊は血を吸っているのではなく、おそらく結合組織内に沈着した

タンパク質を溶かして、それを吸っているのであろうということです。

ちなみに最初に挙げたような、蚊に刺されやすい部位というのは、

結合組織内にタンパク質が沈着しやすい部位でもあります。

蚊に刺されたところは、プクッと膨らみますがそれは蚊が注入した

タンパク質分解酵素によって、その部分に固まっていたタンパク質が

溶けて膨張した結果のようです。

ネットでいろいろと調べてみましたが、蚊が注入する液体にタンパク質

分解酵素が含まれているという記述はあったのですが、残念ながら

それがなんという名前で、どの程度の分解能力があるのかは書かれて

いませんでした。

しかし、あのような短時間の間に固着したタンパク質を分解して吸うわけ

ですから、かなり強力な分解能力があるのではないかと思います。

また、蚊に刺された部分が何故かゆくなるかですが、生理学書では

「未だにかゆみを感知する受容器は見つかっていない。」ということに

なっていますが、私の考えでは単純に皮下の知覚受容器(パチニ小体、

ルフィニ小体、マイスネル小体、メルケル盤、自由神経終末など)からの

インパルスの発射頻度の違いだけだと思っています。

そのうちに説明しますが、人のからだというのはコンピューターと同じ

ように「0」か「1」のデジタル信号で全て処理されていますので、

皮下の知覚受容器にかかる圧力の違いで、受容器から発射される

出力信号の頻度が変わり、あとは脳がその信号をどのように処理するかで

かゆい、痛い、気持ちいい、などという感覚の違いが生まれるのだと

思っています。

私の考えでは知覚受容器からのインパルスの発射頻度は

   かゆい < 気持ちいい < 痛い

という順に増えていくのではないかと考えています。

ですから、蚊に刺された時のかゆみというのは皮下に注入された液体に

よって起こるのではなく、その液体によって分解されたタンパク質が

膨張することにより、圧受容器を刺激して起こるのでしょう。

ですから、かゆみを減らすにはこの膨らみが無くなればよいわけで

膨らんだところを爪で押し付けるのも効果がありますし、その部分を

温めてタンパク質をはやく溶かしてリンパ管に吸収させるのも効果が

あります。

もう一つ、このタンパク質の沈着は静脈弁の部分にも起こっている

ようです。

蚊は、明らかに静脈の上を刺している場合がありますが、その場合でも

静脈の部分が膨れます。

静脈のラインに沿って、指を進めていくとその部分に血液が溜まる

ため、そこには静脈弁があると思われます。

食生活によって高血圧が起きる原因の一つに、この静脈弁の部分に

沈着したタンパク質も考えられるのではないでしょうか。

私は、今まで健康になるためには体内に沈着したタンパク質を除去

しなければいけないと繰り返し言ってきました。

そうすると、蚊はある意味私たちの体を治療している治療家だということ

も言えますし、蚊に刺されやすい人というのはそれだけ体内に多くの

沈着物があり、より病気になりやすい人とも言えます。

自分は蚊に刺されやすいと思っている人は、自分の健康にもう少し

気を配ったほうが良いのかもしれません。



ところで、私が不思議に思うことは蚊はどうやってこのタンパク質が

沈着している場所を見つけ出すかです。

このことについての、私の考えを次回は書きたいと思います。