足がつる原因(真野説)

 

前回は「筋肉痛の原因(真野説)」でした。

それに関連して今回は「足がつる原因(真野説)」と題して、書きたいと

思います。

とりあえず、まずは一般的に言われている原因を書きます。

一番良く言われるのが、ミネラル不足というものです。

この根拠がいったいどこから来ているのか、実際に実験をしてデータを

取った研究者がいるのか、私にはわかりません。

しかしネットで調べると、どれも根拠は書いてありませんが次から次へと

このミネラル説が出てくる、出てくる。

あと、運動をしている最中に足がつるのは、筋肉内の酸素やグリコーゲンが

枯渇してしまったため、などというのがありました。

で、真野説というのはしつこいようですが、やはり腱とその周囲に沈着した

タンパク質が原因です。

結局は、筋肉痛の原因の時に書いた一連の現象が急激に起こったためと

考えれば良いです。

腱の部分に沈着したタンパク質が、急激に膨張するとどうなるかというと

一気に、筋紡錘の張力を上昇させます。

そうすると、筋紡錘からのインパルスが急上昇し伸長反射により、筋肉が

急激に収縮してしまうのです。

運動中にふくらはぎがつった時は、足先を持ってアキレス腱を伸ばすような

動作をしますが、これは腱の部分で膨張したタンパク質を腱を緊張させる

ことにより、間質に押し出して間質液の流れにより毛細リンパ管へと

吸収されるのを待っていると考えればつじつまが合います。

また、昼間よりも寝ている時の方が足がつる人が多いと思いますが、

これは、寝ているあいだは副交感神経が優位になっているため、

全身の体液循環が良くなり、さらに寝ていることによって重力の

影響が少なく、より足の部分の体液の流れが良くなります。

その結果、腱の部分の沈着物が溶かし出されて足がつるということに

なります。

これが、わかっていると故意に足をつらせることもできます。

オステオパシーのテクニックでは、組織を縮めて待つ間接法という

テクニックがあります。

ふくらはぎの部分にこの間接法のテクニックを使うと、足がつる

人がいます。

普段からよく運動をしている、かなりの健康体の人でないかぎり

少し時間をかければ、たいていの人はこの間接法のテクニックを

使って、足をつらせることができるのではないかと思います。

これは、ふくらはぎの部分の組織を縮めて体液の流れを促進した

ために腱に付着したタンパク質が、水分を含んで急激に膨張した

ためだと考えられます。

ですから、間接法のテクニックを使う時は足がつらないように

組織の変化を感じ取りながら、注意して行わなければなりません。