口内炎の原因(真野説)
今回は口内炎の原因について、私(真野)の考えを書きたいと思います。
まず一般的には、口内炎の原因としては、ビタミン不足、栄養不足、口腔内の
不衛生による細菌などの繁殖が、考えられています。
しかし、私の考えでは口内炎は口腔内の問題ではなくて、口腔粘膜の内側の
問題が外に出てきたものだと、考えています。
現在はほとんど口内炎になることはなくなりましたが、以前は私の場合、
風邪を引いた時などによく口内炎が、口の中にできていました。
そして、以前に口内炎が出来た時に蚊に刺されたときと同じように、口内炎が
できている部分を、指で触って調べてみました。
すると、口内炎ができている部分はちょうど表情筋の付着部で、その部分は
硬くなっているのがわかりました。
通常筋肉というのは、骨から骨に付いているのですが、表情筋というのは
特殊な筋肉で骨からはじまって顔面の皮膚で終わります。
そのために、これらの筋肉の働きで顔のさまざまな表情をつくることが
できます。
そして、表情筋が皮膚に付着している部分が硬いということは、またいつもの
とおり、その部分にタンパク質が沈着しているということでしょう。
では、なぜその部分に口内炎ができるのでしょうか。
それは、何らかの原因で表情筋への血流量が増加し、このタンパク質が
間質に溶け出てきたからだと、考えられます。
間質にタンパク質が溶け出てくると、どうなるか?
筋の付着部にタンパク質が多く沈着しているような部分は、もともとが循環の
悪い部分で、リンパの流れも悪くなっています。
そうすると、溶け出したタンパク質は毛細リンパ管に吸収しきれずに、
その周囲の間質に澱む状態になります。
その結果、私が以前に「炎症とは(仮説)」で書いたように、発酵現象により
その部分に溜まったタンパク質が分解され、熱を放散します。
人体を構成するタンパク質は通常42℃を越えると、熱変性を起こしますが、
発熱が長時間続く場合は40℃程度でも、変性が起こります。
口腔粘膜は表皮よりも弱いため、熱変性しやすいことも考えられます。
また、タンパク質の分解によりアンモニアなどの刺激性の物質が発生し、
さらに局所的にPHが急激に変化することも考えられます。
ですから、
1、なんらかの理由で表情筋付着部分に、溜まったタンパク質が溶け出す。
2、リンパ系がそのタンパク質を吸収しきれず、発酵現象が起きる。
3、発酵現象により、口腔粘膜が熱、産生されたアンモニアなどの物質、
PHの局所的な変化などにより刺激される。
4、その結果、口腔粘膜の細胞が変性を起こし、脱落して口内炎となる。
(ニキビや吹き出物などの原因も同じことで、これが口腔内ではなく
顔の表面に向かって症状が現れたものだと、私は考えています。)
これが、私の推測です。
では、その何らかの理由とはなんでしょうか?
以前に私がゲルソン療法(のようなもの)を行なった際に、口の中が口内炎
だらけになったと書いたのを覚えているでしょうか?
この時は、ほぼ野菜しか食べていなかったので、結果的に体液中の
タンパク質濃度が低下して、沈着していたタンパク質が大量に溶け出して、
それをリンパ系が処理しきれなかったためだと思います。
また別の原因としては、精神的なストレスが考えられるのではないかと思って
います。
精神的なストレスを受けると、交感神経が優位になります。
すると、内臓や皮下などの血流は制限され、筋肉への血流が増加します。
筋肉への血流が増加すると、筋付着部に沈着したタンパク質は、その増加
した血流により、間質に溶かし出されて発酵、そして発熱や産生物質に
よる刺激で粘膜が変性、その結果口内炎という経過をたどるのだと思います。
ですから、口内炎が出来やすい人というのは、頭部や、顔面への脈管系
(動脈、静脈、リンパ管)の流れに、問題があるはずです。
対策、治療法としては薬を塗ったり、サプリを飲むよりは頸部や上部胸椎
などを一度、信頼できるオステオパスに見てもらった方がよいでしょう。
ちなみに、現在私の口内に久しぶりに口内炎が出来ています。
場所は、鼻と口のあいだの正中線上、人中と呼ばれる部分の裏側です。
ここも結合組織で出来ている部分で、前から硬いのはわかっていましたが
自分で首などを調整した結果、恐らく血流が増加して、やっとこの部分に
沈着していたタンパク質が、溶け始めたのでしょう。