パーカッション・ハンマーについて(3)

 

 

フルフォード先生は治療の際にパーカッション・ハンマーの他にも


ホメオパシーのレメディ、磁石、元IBMの研究員だったマルセル


・ヴォーゲルが考え出したヴォーゲルカットクリスタルなど、自分が


試してみて効果があると思ったものは、何でも使用しました。


私も磁石は自分の体に使用して、使えそうだということは解りましたが


ホメオパシーのレメディとクリスタルは、使い方も今のところ解りませんし


まだ必要性を感じていないので、試したことはありません。


ところでフルフォード先生は、どんな物を使用する時でも一番大切なのは


「intention(意図)」であると言いました。


例えばジェリー・ハーマンDOの「パーカッションハンマーテクニック」


という資料には肘や肩などの、パーカッションハンマーを当てる部位という


のが示されていますが、どの部分のどの組織に問題があるかがわからずに


ただ振動パッドを、示された部位に当てても私の経験では、まずリリースは


起きません。


例えば肩と言っても、問題が肩鎖関節なのか、三角筋粗面なのか、あるいは


他の部分なのかでパッドを当てる場所は変わると私は思っています。


施術者が、この部分のこの組織に問題があるとわかっていてそこに


焦点を当てた時に、初めてリリースを起こすことができます。


オステオパシーを学ぶ人間が、とことん解剖学の勉強をしなければ


いけないのもそのためです。


頭だけ触って全身が治るのなら、全身の解剖学知識など不必要


になってしまいます。


どんなテクニックもそうですが、ただ習ったことをやみくもに繰り返して


いても、患者はよくなりません。


それがわかっていたからこそ、あえてスティルは生徒達にはテクニックを


教えなかったのだと思います。