タンパク質はどのように体内に蓄積するのか?

 

私はいつも、病気の原因は体内に溜まったタンパク質だと言っていますが


なぜタンパク質が体内に溜まってしまうかを具体的に書きたいと思います。


以前に「炎症とは(仮説)」で捻挫の際に起きることを書きましたが


今回は、人間の構造的な理由で起きることを書きます。


以前にジンクの筋膜パターンについて書きましたが、筋膜ではなく具体的な


筋肉をあげると、ほぼ100%近い人が左腰腸肋筋や左斜角筋などに問題を

起こしています。


この理由ですが、私は肝臓の位置が原因だと思っています。


肝臓は人体で最も重い臓器であり(約1~1.5Kg)、位置としては


右横隔膜のすぐ下、やや前方にあるため体には右斜め前方に傾くような力が


働きます。


その体を真っすぐに保つために、左背部および、左後頸部の筋は常に


右側よりも緊張した状態になります。


特に頭部は重いため(約5Kg)、左の上部胸椎および、左胸鎖関節付近が


支点となって、右に倒れようとする頭部を引き起こします。


すると左頸部から左上肢帯、左腰部などのリンパ系は常に圧迫された状態に


なります。


脈管系の丈夫さで言うと、一番が動脈、二番が静脈、そして最も弱いのが


リンパ管です。


ですから組織が圧迫されると、真っ先に影響を受けて流れがブロック


されてしまうのがリンパ管ということになります。


リンパ系がブロックされていても動脈血の供給があり、静脈も機能して


いると何が起こるか?


毛細血管から間質に流れ出した成分や、細胞の代謝で生じた物質のうち


細静脈に吸収されるのは、比較的分子量の小さなものだけで、


分子量が数万もあるようなタンパク質は静脈に戻ることができません。


しかし、本来ならタンパク質を吸収するはずの毛細リンパ管は


組織の圧迫によりブロックされてタンパク質を吸収できないために


このタンパク質は間質にどんどん溜まっていきます。


そして、腱、靭帯、筋膜、関節包、骨膜などに徐々に徐々に蓄積して


いき、腱に蓄積したものが筋紡錘の閾値を越えるところまで増えると


筋肉は本人の意志とは無関係に勝手に収縮を始めます。


これが私が考える、今回例としてしてあげた腰腸肋筋や斜角筋の


異常緊張の機序です。


他にも左大殿筋、右大腿四頭筋などほぼ共通のパターンがあります。


また、蓄積していったタンパク質は徐々に凝集していき、ゼリー状、


タピオカ状、その後アミロイド繊維化あるいはポリグルタミン化し


骨膜などでは最終的には石のように硬くなります。


また細胞内のタンパク質が間質に出られないほど、圧迫が高まると


パーキンソン病のように細胞内にまで不要なタンパク質が蓄積して


いくのだと思います。


もし、脳内から静脈角にかけてのリンパ経路にブロックがあれば


アルツハイマー病のように脳内にタンパク質が蓄積していくことに


なると考えられます。


(クモ膜下腔を満たしている脳脊髄液は一般的にはクモ膜顆粒から



吸収されると考えられていますが、実際にはかなりの量の脳脊髄液が


鼻粘膜下のリンパ管網から頸部のリンパ系へ流入することがわかって


います。まあ頸部に問題があれば脳脊髄液が、クモ膜顆粒から吸収


されようが、リンパ管から吸収されようが結果は同じですが。