蚊はどのようにして沈着物を見つけるか?
前回、蚊は血を吸っているのではなく体内に蓄積したタンパク質を溶かして
吸っているのではないかという私の考えを書きました。
そして、どのようにしてその場所を見つけているのかを不思議に思っている
ということも書きました。
私なりに、いくつか可能性を考えてみたのですが一つは匂いです。
おそらく、蚊は人間よりもはるかに嗅覚が発達していると思われるので
沈着物が溜まっている部分は、他の部分より強い匂いを発していて、
その匂いにつられて、蚊が寄ってくるという考えです。
次は、沈着物が溜まっている部分は体液の流れの減少などで他の部分
とは体温が違うという可能性です。
そしてもう一つは、もしかすると蚊には電場や磁場を感知する能力が
あるのではないかという考えです。
実は私は、これを一番有力視しています。
体内では通常ほとんどの物質はイオン化してプラスあるいはマイナスの電荷を
持っていますので、体液の流れイコール電流と考えても差し支えないと
思います。
また、神経伝達も簡単にいうと電流の流れと言っても良いですし、
人間の体は電気で動いていると言っても過言ではありません。
次に下の図を見てもらいましょう。
これは、電流の変化による電界と磁界の変化を表したものです。
電流の流れが変化すると、そこからそれぞれ90°位相がずれた形で
電界と磁界が発生し、そこから電磁波として周囲に放射されると
いうことになっています。(あくまでも今までに学んだ知識ですので。)
上の図では、いわゆる正弦波という最も単純な波形ですが、体の中では
あらゆる方向にその強さを変えながら電荷が移動しているわけですから、
実際には、はるかに複雑なマトリックスを描きながら体の表面から
周囲に電磁波が放射されていることになります。
しかし、体内にタンパク質などの沈着物がある部分は血流、間質液の流れ
リンパ液の流れが妨げられているはずですし、場合によっては神経も
圧迫されて神経伝達も阻害されているはずです。
そうなると、沈着物が溜まっている部分は他の部分と比べて電磁波の
状態に乱れが生じているはずです。
もしかすると、蚊には電磁波を感知する能力がありその乱れを見つけて
その部分に寄って行くのではないかというのが、私の説です。
また、人間は本人は意識していなくても、この電磁場に影響されている
ようでヴァレリー・V・ハント博士は1980年代にUCLAで電場と
磁場を自由に調節できる部屋の中で、ダンサーを踊らせるという実験で
それを証明しています。
博士の実験では、部屋の中の磁場が消されると、ダンサーはいつも熱狂的に
なり、支離滅裂な動きをしたそうです。
部屋に残っている電場の影響でダンサーが神経障害を起こし、空間における
方向感覚に異常をきたしたのではないかということです。
そして、磁場をもとに戻していくとダンサーはまた調和のとれた動きを
するようになったそうです。
治療家の中には、体に触れずに問題のある部分がわかるという人がいますが、
私は、そういう人たちはこの体から放射される電磁場の乱れを感じ取って
いるのではないかと考えています。
将来的には、体から放射される電磁波を計測する装置ができて、その波形を
フーリエ変換することにより解析し、体のどの部位の血流や神経伝達に問題が
あるかが、わかるようになるのではないかと私は思っています。